sagitta_luminis
創作の原稿、設定置き場
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人は醜い生き物だ。
いくつの世界を渡り歩き、どれほどの人々と過ごしてもその結論は揺るがなかった。
彼らは正義だ、善だと綺麗事をぬかすが実際は利己のためだけに動き、保身に走り、他者のために自らを犠牲にしたりなどしない。結局はこの世界が正義や善であってほ...
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2-1.
リュミエ王女は気が付くとルクスカーデン王国に帰還していた。前回の旅で強烈なトラウマを植え付けられたため次元旅行への意欲がすっかり消え失せ、様変わりした様子にエドウィン王だけでなくグレイス王妃も異変に気付いて声をかける。しかしリュミエ王女は言...
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1-1.
ルクスカーデン王国の第一王女リュミエは、量子望遠鏡の置かれたベランダで星空を観察しながら、父親のエドウィン王と雑談に興じていた。リュミエ王女はエドウィン王から、夜空に浮かぶ星たちのひとつひとつにそれぞれの世界があること、その中で瞬きの間に生...
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現段階で私が有する記録をここに記す。
この足跡を辿り、この意思を継ぐ者。そして優しさと希望に足掻く人々のためにーー。
1.青年
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心羽の前の人格(ここでは便宜上リュミエと表記)の故郷である国、土地。リュミエの故郷であることを含め、作中ではほとんどのことが明らかになっていない。ここからは作中で明かされるかわからない裏設定のようなものをまとめる。(括弧内の情報は未確定、要相談。)
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3-1.こんな所で何してるの
街を離れて森に入り、イジェンドの向かった奥地を目指す。キラちゃんは心羽を誘導するように数歩先を心羽の頭ぐらいの高さで飛んでいる。影魔と遭遇してしまっては成すすべがないので、常に周囲を警戒しながら進む。
「本当にこの先にイ...
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2-1.君が例の旅人だね
しばらくして、剣術の練習をする心羽のもとに空色の風が吹く。銀にきらめく羽根が風に乗って心羽の眼前を通過し空へ舞う。思わず目で追う心羽。その視線の先には———宙を舞う人影。逆光に照らされたその影は心羽をひと目見て呼びかける。
...
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「おお、花っちどしたーー」
「ハッサン、無事か?」
英道大学より数十メートル離れた街道。花森健人はスマートフォン越しに桧山初樹に早口で言った。息が未だ少し乱れる。
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1-1.ついて行っていい?
*目を開けると森の中にいた燎星心羽。
新緑が風に揺れて木漏れ日がキラキラと瞼を撫でる。