分割してみた version 3
白紙のページ分割用
「侮っテクれるナ、人間風情ガぁァァ!」
互いの攻撃による衝撃が、両者の身体を弾き飛ばす。宙に翻りながら、何とか着地したリュミエをリーンが支える。
「大丈夫?」
「うん、だけど…」
そう返答しながらリュミエが見据えた先には、ダメージを負いながらもこちらを睨みつけるエクリプス二体がいた。
「…しぶといな…」
「まだ、いける…?」
未だエクリプスに挑まんと前に進むリーンを気遣いながら、不安げな表情を浮かべるリュミエ。本当は危機感を抱きつつあるのはリーンも同じだ。だが彼女に対してだけは、彼は一つだけ”やせ我慢”をする。
「君の前では、できるだけ強くあると決めてここに来た。」
振り向きながら応える白銀の面。その向こうにある表情は、実際には伺いしれない。ただ、リュミエはその淡い目の輝きが綺麗だと思った。
「うん、信じるよ」
だから、彼女もその意思に対して静かに、しかし力強く返答する。そうして二人は眼前の敵を見据えた。その様を大鎌エクリプスが鼻で嗤い、花のエクリプスが口火を切る。
「お前タち、イツか我ガ配下に問うたラしいナ…我らノ行動原理ハ何かと」
その闇色の眼が正面からリュミエとリーンを捉えると共に、言葉が続く。
「逆に問オう…オ前たちノ行動原理は何ダ?正義トかいうツマらないモのか?」
その問いに一瞬静寂が拡がるも、一呼吸ついてリーンから答えた。
「正義なんて、捨てたよ」
その回答に、花のエクリプスが「ほウ…」と異形の顔を傾けてリーンを見続ける。
「でも、あれだ…俺が捨てたものを拾われちゃったんだよな、多分。だからこんなことやってる」
一つずつ、確かめるように紡がれるその言葉。リーンは静かに頷くと、その身体に雷光を発する。そして両腕に携えていた方刃の大剣を左腕に、背負われていた両刃の大剣を右腕にそれぞれ構えた。リュミエの方は、敢えて見ない。
「今度は、私が守りたい…私がそうしたいんだ」
だが、その意思に並び立つように、リュミエが続いて前進する。リュミエは右腕に魔力を集中し、手首に纏ったブレスレットを輝かせる。浮かべられた掌の上に、魔法で形成された焔を灯し、球状に変化させた。
何物にも代えがたいと感じるその思いに、二人は突き動かされていた。
「何ヲ言ってイル?」
意味が分からない。エクリプスらは憮然としつつ、大鎌と花の槍を構えた。暗く光る闇の魔法の波動が空気を震わせる。
「酔っテいるダけだ」
おそらくその通りだろう。だが、それでもこんな圧力に気圧されることがないなら、酔っぱらうのも悪くはない。なぜか、そう思える。
その意思を瞳に宿し、眼前の敵に抗うべく、リュミエとリーンは叫び突撃する。
焔と十字の雷撃が、エクリプスらの強大な力と衝突すると、戦場に大きな閃光が走った―――
「侮っテクれるナ、人間風情ガぁァァ!」
互いの攻撃による衝撃が、両者の身体を弾き飛ばす。宙に翻りながら、何とか着地したリュミエをリーンが支える。
「大丈夫?」
「うん、だけど…」
そう返答しながらリュミエが見据えた先には、ダメージを負いながらもこちらを睨みつけるエクリプス二体がいた。
「…しぶといな…」
「まだ、いける…?」
未だエクリプスに挑まんと前に進むリーンを気遣いながら、不安げな表情を浮かべるリュミエ。本当は危機感を抱きつつあるのはリーンも同じだ。だが彼女に対してだけは、彼は一つだけ”やせ我慢”をする。
「君の前では、できるだけ強くあると決めてここに来た。」
振り向きながら応える白銀の面。その向こうにある表情は、実際には伺いしれない。ただ、リュミエはその淡い目の輝きが綺麗だと思った。
「うん、信じるよ」
だから、彼女もその意思に対して静かに、しかし力強く返答する。そうして二人は眼前の敵を見据えた。その様を大鎌エクリプスが鼻で嗤い、花のエクリプスが口火を切る。
「お前タち、イツか我ガ配下に問うたラしいナ…我らノ行動原理ハ何かと」
その闇色の眼が正面からリュミエとリーンを捉えると共に、言葉が続く。
「逆に問オう…オ前たちノ行動原理は何ダ?正義トかいうツマらないモのか?」
その問いに一瞬静寂が拡がるも、一呼吸ついてリーンから答えた。
「正義なんて、捨てたよ」
その回答に、花のエクリプスが「ほウ…」と異形の顔を傾けてリーンを見続ける。
「でも、あれだ…俺が捨てたものを拾われちゃったんだよな、多分。だからこんなことやってる」
一つずつ、確かめるように紡がれるその言葉。リーンは静かに頷くと、その身体に雷光を発する。そして両腕に携えていた方刃の大剣を左腕に、背負われていた両刃の大剣を右腕にそれぞれ構えた。リュミエの方は、敢えて見ない。
「今度は、私が守りたい…私がそうしたいんだ」
だが、その意思に並び立つように、リュミエが続いて前進する。リュミエは右腕に魔力を集中し、手首に纏ったブレスレットを輝かせる。浮かべられた掌の上に、魔法で形成された焔を灯し、球状に変化させた。
何物にも代えがたいと感じるその思いに、二人は突き動かされていた。
「何ヲ言ってイル?」
意味が分からない。エクリプスらは憮然としつつ、大鎌と花の槍を構えた。暗く光る闇の魔法の波動が空気を震わせる。
「酔っテいるダけだ」
おそらくその通りだろう。だが、それでもこんな圧力に気圧されることがないなら、酔っぱらうのも悪くはない。なぜか、そう思える。
その意思を瞳に宿し、眼前の敵に抗うべく、リュミエとリーンは叫び突撃する。
焔と十字の雷撃が、エクリプスらの強大な力と衝突すると、戦場に大きな閃光が走った―――