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千想の魔法 6.絶望の予感 (あらすじ組み立て中)
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@[TOC] ##### 6-1. 翌朝。心羽は病室でひとり。起きようとしてみるものの、やはり左脚に激痛が走り、横になっていることしかできない。 やがてエイミーがお見舞いに来る。 エイミーの状況を聞き、ユール城下街に留まることを知る。 イジェンドが炎の魔女ではないことと、脚が治ったらまた一緒に炎の魔女探しをすることを伝えた。一応聞いてはくれたが、まだイジェンドを候補から外してはいないようだった。 ##### 6-2.殺されるリスクを背負っている 心羽は暇を持て余していた。定期的に看護師さんが食事を持って様子を見に来てくれるけど、忙しいのかすぐに行ってしまうし、あとの時間は誰もいない、何も出来ない。脚の痛みよりも孤独の痛みの方が心羽には辛かった。 もしウェルトと戦っていなければ、こんな怪我をすることもなかったのに。 昨日のことを思い出す。戦いは、怖い思いだってするし、怪我もする。死ぬことだってある。当然のことだ。なのに、その自覚がなかった。戦う限りいつだって殺されるリスクを背負っている。 イジェンドのような強いひとだって無敵じゃない。苦戦する時もある。彼も同じように死と隣り合わせのリスクを背負って戦っているんだ。彼よりも弱い私なんかが、そのリスクを手放して戦えるはずがない。 ##### 6-3. やりたいことをやりたいように 「やあ、親愛なる旅の子よ。調子はどうだい?」 暇を持て余していた心羽のもとに、シエルがやってきた。 「シエル…!来てくれたんだね!あなたが助けてくれたって聞いたよ、本当にありがとう」 「礼には及ばないさ。友達のピンチを助けるのは当たり前だからね」 「イジェンドが、シエルからの指示に従ってるみたいだけど…私も、助けてもらったお礼になにかした方がいいよね?」 「その必要はないよ。キミには、キミのやりたいことを、やりたいようにやってほしい」 やりたいことって言われても……うーん……あっ。 「そういえば、炎の魔女について知ってることを教えてほしい」 ##### 6-4. 「!? まさか……」 ウェルトは、強大な負のカルナの予兆である“絶望の予感”を感じ取っていた。この匂いは…幼稚な子供が抱く純粋な恐怖心からくる絶望。だとすると、発生源はあの赤髪のガキだな? 一度殴り飛ばしただけだが、それがよほど恐ろしかったのだろう。惨めな奴だ。 しかし、これは予想外の芽生えだ。“絶望の予感”として匂えるほど、奴の絶望がもたらす実りは大きいというのか。 「陛下、ひとつ提案がございます」 「申してみよ。」 「先ほど、とても強い“絶望の予感”を認知しました。場所はユール城下町。発生源はおそらくあの赤髪の少女です」 「ふむ…」 「ゆえに、ユール城下町の“収穫”を早めて頂きたいのです」 「“収穫”…? 其れは数年後の予定だが。」 「無理は承知の上です」 「それで、何時がいいのだ。」 「ひと月以内が理想的かと」 ##### 6-5. ##### 6-6.
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