鴉と火の鳥 No.1 1/2 【B】 version 29
:追加された部分
:削除された部分
(差分が大きい場合、文字単位では表示しません)
鴉と火の鳥
鴉は自分にも世の中にも愛想が尽きていました
その昔、ある雪山で見た優しく、気高く、美しい誰かのような姿に、鴉は魅せられていました
ですがその誰かの姿は、鴉にはとても追いつくことは叶わなかったのです
それが分かりながらも、鴉はせめて、心だけでも優しく、気高く、美しくなりたいと思いました
ですが、鴉はそうはなれませんでした
鴉は出来るだけたくさんの動物の話を聞き、話しました
どうやって生きていくか、どうすれば優しいと言えるのか
ですが他の動物に寄り添うには、鴉の体は黒く薄汚れていました
そして、他の動物の悩みを聞き、頷き、言葉を返すには、鴉のしゃがれた声では難しかったのです
鴉はなにも出来ない自分にとうとう疲れてしまいました
それと共に鴉は森の動物と上手くやっていくことが
出来なくなりました
心が苦しくなった鴉は、とある木の上だけで過ごすようになりました
そんなある日、鴉は雪山の美しい誰かをふと思いだし、泣き出しそうにしていると火の鳥と出会いました
火の鳥は言いました
「」
そんなある日、鴉は雪山の美しい誰かをふと思いだし、泣き出しそうにしていると空を舞う火の鳥と出会いました
火の鳥は鴉に言いました
「鴉さん、とても辛いね。だけど鴉さんが生きてることは、誰も"違う"とは言えないよ」
鴉はその言葉を、どう受け止めようかと思いながらも、確かに自分でも"違う"とは言えませんでした
その日から、火の鳥と鴉は友だちになりました
鴉は自分にも世の中にも愛想が尽きていました
その昔、ある雪山で見た優しく、気高く、美しい誰かのような姿に、鴉は魅せられていました
ですがその誰かの姿は、鴉にはとても追いつくことは叶わなかったのです
それが分かりながらも、鴉はせめて、心だけでも優しく、気高く、美しくなりたいと思いました
ですが、鴉はそうはなれませんでした
鴉は出来るだけたくさんの動物の話を聞き、話しました
どうやって生きていくか、どうすれば優しいと言えるのか
ですが他の動物に寄り添うには、鴉の体は黒く薄汚れていました
そして、他の動物の悩みを聞き、頷き、言葉を返すには、鴉のしゃがれた声では難しかったのです
鴉はなにも出来ない自分にとうとう疲れてしまいました
それと共に鴉は森の動物と上手くやっていくことが
出来なくなりました
心が苦しくなった鴉は、とある木の上だけで過ごすようになりました
そんなある日、鴉は雪山の美しい誰かをふと思いだし、泣き出しそうにしていると空を舞う火の鳥と出会いました
火の鳥は鴉に言いました
「鴉さん、とても辛いね。だけど鴉さんが生きてることは、誰も"違う"とは言えないよ」
鴉はその言葉を、どう受け止めようかと思いながらも、確かに自分でも"違う"とは言えませんでした
その日から、火の鳥と鴉は友だちになりました