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花森健人
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創作『星と健花の英雄譚』の登場人物。 ダブル主人公のもう一方。 プロフィール 所属:朝憬市英道大学二回生 年齢:19歳 身長:180cm 朝憬市英道大学社会福祉学科二回生である19歳の男子学生。倦怠感を常に抱き、キャンパスライフとは名ばかりのその日暮らしを送っている。内面は非常に面倒くさがりであるが、一方で時折人に対して世話焼きになるなど、他者との交流に強い執着を持っており、そのためのユーモアも持ち合わせてはいる。 その鬱屈とした厭世的姿勢は、人間社会に少なからず存在する人々の差別や搾取、無理解や排斥などの理不尽、常に自身が社会生活に対し抱いてきた無能・無力感、他者の悲痛を通して見た(本人曰く)”命の無情”。これらに怒りと虚しさを抱いてきた故であり、その行動原理は主にロマンチシズムとリアリストを反復したものである。それと共に造形美が好きなこともあり特撮番組が好きだったオタクで、それが高じてデジタル画を描くことが数少ない趣味。そして社会福祉を専攻した理由も、この理想と現実の反復に伴うものである。 その来歴として、高校三年までは”正義の味方”に憧れ”優しいことのために戦う”ことを望んでいた。しかしその願望は他者との交流を求めながらも、現実の人間関係に打ちひしがれて喘ぐ自分が、ただの理想を夢想しているだけのことだった。そして理想と現実の間で擦り切れていく中、自身の掲げてきたものが、決して他者の救いとイコールではないと気付かされた時、彼のそれまでは破綻し、絶望する。その後はただ漠然と虚ろに日々を過ごしていた。 本編開始2年前のある夜、健人は紅い髪をした不思議な少女と”独り言”として互いの思いを語らう。その際に彼は少女を燎星心羽と呼び、彼女から星と翼を想起させる形状をしたブレスレットを譲り受ける。この出来事は一時の夢のように健人には思われており、その後ブレスレットを身に着けても、妙に惹きつけられるデザインとしてのそれという認識しかなかった。 そして本編開始当初、健人は遂に自身が抱える虚しさに負け、自死を図ろうとする。しかしその絶望を嗅ぎつけた影魔が健人を襲撃したとき、ブレスレットに備わった星創の核に”彼の内の何らか”が揺り起こされ、彼の姿をデジタル画に創造していたそれに変えた。それ以降は自身の周囲に現れる影魔やエクリプスといった異形の存在との戦いに巻き込まれ、その数奇な運命は幕を開ける。 その身と心に宿る真実。花森健人は絶望の賜主——ネーゲルの転生体である。 希望の星乙女リュミエと相対して損耗したその生命を修復すべく、星創の力が賜主を地球の生命体に転生させた。それが花森健人という命であり、以降それまでの自身の形を失った賜主は健人の潜在意識の最下層で休眠している状態である。 そしてこれは燎星心羽と花森健人が邂逅した時点においても同様である。この時心羽の心、リュミエの希望を思わせる熱を賜主が感じることはあっても、現在の主たる魂や心は既に花森健人だった。 またかつての自身さえ喪失した賜主が抱いた感覚や認知は、最早自身が何者だったかの判別も困難な、微睡んだ状態のそれでしかなかった。そして賜主は心羽がリュミエであったことや、心羽が健人に渡したブレスレットが星創の核であったことにも気づいていない。 しかし自分や相手が誰かも判別できない中であっても、彼女から伝わった希望は賜主に喪失した心を思い起こさせた。そしてそれは賜主に絶望の世界への帰還を拒ませ、彼が健人の内に留まる理由となっている。
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