大枠、設定等の文章化3 version 8
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大枠、設定等の文章化3
17.「彼の者の精神は強い興奮状態にある。大筋としては予測通りか」
「そうね、お陰で私は特に彼の怒りを買った訳だけど」
エクリプスと情報共有するバベルに、アゼリアが皮肉を言った。
「それに関しては君を全力で守ると約束しよう。君の功績で、我々は花森健人に対して優位性を得たのだから」
「後は、あの母親を生かさず殺さずってところ?」
「ああ、彼の絶望をより育てるためにな。展開次第では母親を殺めてもいいが、君の毒の遠隔操作が鍵になる」
「…悪どい話ね」
「そうだな。少なくとも知性体の思考としてはそうなるのだろう」
互いに一つ、息を吐く。他を侵し合う人間、知性体の望みを絶つこと。そのための絶望、そのためのエクリプス。そしてそう名付けられた自身らの生存本能と欲求。一方で、自己矛盾を否応なしに突きつけられる。他害し合う生命の仕組みを嫌悪し、その破壊を目指す中にあって、自身らもまた他を害すべくこうした悪どい策を講じる。罪など考える気にもならないが、この閉塞感には酷く頭が痛む。我らが主も、かつてはこの自己矛盾の中にあったのだろうか。
「だが一先ずは、確実な状況のコントロールを重視したと解釈してほしい」
「まあいいわ。それで、この後の誘導には誰を回す?」
「ゼンに任せた。単体の戦闘力では我々の中で最も秀でているからな」
「そう。まあ私たち全員の生存確率を考えるなら、理解は出来る」
17.「彼の者の精神は強い興奮状態にある。大筋としては予測通りか」
「そうね、お陰で私は特に彼の怒りを買った訳だけど」
エクリプスと情報共有するバベルに、アゼリアが皮肉を言った。
「それに関しては君を全力で守ると約束しよう。君の功績で、我々は花森健人に対して優位性を得たのだから」
「後は、あの母親を生かさず殺さずってところ?」
「ああ、彼の絶望をより育てるためにな。展開次第では母親を殺めてもいいが、君の毒の遠隔操作が鍵になる」
「…悪どい話ね」
「そうだな。少なくとも知性体の思考としてはそうなるのだろう」
互いに一つ、息を吐く。他を侵し合う人間、知性体の望みを絶つこと。そのための絶望、そのためのエクリプス。そしてそう名付けられた自身らの生存本能と欲求。一方で、自己矛盾を否応なしに突きつけられる。他害し合う生命の仕組みを嫌悪し、その破壊を目指す中にあって、自身らもまた他を害すべくこうした悪どい策を講じる。罪など考える気にもならないが、この閉塞感には酷く頭が痛む。我らが主も、かつてはこの自己矛盾の中にあったのだろうか。
「だが一先ずは、確実な状況のコントロールを重視したと解釈してほしい」
「まあいいわ。それで、この後の誘導には誰を回す?」
「ゼンに任せた。単体の戦闘力では我々の中で最も秀でているからな」
「そう。まあ私たち全員の生存確率を考えるなら、理解は出来る」