量子の海が持つ性質である不確定性原理。この性質の正体がカルナであり、世界を確率たらしめた要因となる素粒子である。カルナを用いれば、不確定性原理に覆われた量子の海から“偏った確率”を取り出すことができ、物理学の常識を覆したような現象が起こせる。
(モルはヒッグス場をイメージモデルにしており、この世界に質量をもたらしたのがヒッグス粒子ならば、不確定性原理をもたらしたのがカルナである。)
カルナを操り、確率を操作できる人のこと。カルナ使いと呼ばれる者たちの体の構造に他者との違いは見られない。
彼らの周囲は常にカルナ場(磁場のようなもの。ベクトルはない)が展開されており、その領域内のカルナを操作して量子の海に干渉し、様々な超常現象を起こす。
カルナ使いがカルナを操作すると、空間内を均等に並んでいたカルナの配置を乱され、元に戻るまでには時間がかかる。これは(カルナを認知できる者に限られるが)そこにカルナ使いがいたことの証拠となり、その痕跡を調べればそこにいたカルナ使いの特徴まで分析できる。
カルナ使いがカルナを操作できる領域。本人を中心とした球形に広がっていて、磁場と同じく目に見えない。
範囲は人によって様々。これが広ければ広いほど、離れた場所から超常現象を起こせる。
ブラックホールの中心にある特異点と呼ばれる場所では、時間と空間の特性が反転すると言われ、どのような現象が起きるのか現代科学では全くわかっていない。
量元核レガリアはその特異点をくり抜いて取り出したような性質を持ち、特異点の先にある全く未知の物理現象を内在している。
宇宙で自然に生成されたのか人工物かさえも不明で、誕生の経緯は謎に包まれている。
しかし誕生したその瞬間から、現界でその存在を維持し続けるために姿や特性は変質し、力も劣化してしまっている。
劣化しているといえど量元核レガリアが世界に与える影響は凄まじく、かつてとある青年の願いがレガリアに作用し、星全体の文明を一瞬にして滅ぼした記録が存在する。
またその記録から、詳細は不明なれどレガリアには人の願いや意思に呼応する性質があるのではないかと推察されている。
量子の海が持つ不確定性原理という性質、そしてカルナと各地に存在するカルナ使いは、量元核レガリアによって宇宙の法則がかき乱された時の副作用で誕生したと考えられている。
賜主が持つ力。量元核レガリアに由来する。
使い手は賜主とエクリプス、影魔のみ。
彼らは魔術でカルナを操作するため、カルナ使いであるとも言える。
人の絶望をエネルギーに変換できることが大きな特徴。
集めた絶望エネルギーを糧に新たなエクリプスを生み出す、影魔を召喚する等、生命の創出に相当する技術があるのも魔術ならでは。
魔術は技術のひとつであり、エクリプス内で技術の開発や研究が進んでいる。そのため、物語の進行のなかでこれまでにない技術や、既存の技術の応用なども見られる。
エクリプスが使う魔術の極致。
本来変動しないはずのカルナ場を魔術で無理やり押し広げ、カルナ場の内側に入った周辺一帯を位相の異なる結界で上書きするように展開する結界魔術。
戦場そのものを自在に操れる性質は他の戦闘技術とは比較にならないほど大きな影響力を持つ。
フォースフィールドの内側に取り込まれた人物は、物理的にそこから出ることができない。
外側からフォースフィールドの姿は見えず、フィールドの内側で起こったことは外側に一切影響を与えない。
(⚠︎ストーリー中盤で解禁される情報です。)
リュミエが持つ力。
現在、使い手はリュミエの抜け殻である燎星心羽のみ。
魔法は、人々の希望を基に発動される。希望のない局面で魔法はなんの力も持たない。
ほか3種の力と異なり、魔法はカルナと無関係に発動する。(=物理の法則に従わない。)
そのため、カルナ場を探っても魔法が行使された痕跡は見つからない。
カルナ使いが限定された特定の能力の行使者なのに対し、魔法使いが行使できる魔法は無限のバリエーションを持つ。
魔術は絶望をエネルギーに変換し、そのエネルギーを消費することで魔術を行使するが、魔法は希望が尽きぬ限り無尽蔵に力を引き出せる。これは“希望と絶望”という対称的な感情の最大の非対称性が生む違いである。
燎星心羽の最も代表的な魔法。星光結晶を用いてその中に宿る概念が具現化したドレスを身に纏う。変身を遂げると纏ったドレスの力を自在に操れるようになる。
心羽は変身のことをよく“模倣”と表現する。
ドレスは概念の元となったオリジナルのものではなく、心羽からみた概念の具現化したものなため、外見や能力などにオリジナルとは多少異なる部分がある。
模倣でオリジナルに勝ることはないが、完璧な模倣ではないが故の“差違”が意外な強みとなることもある。
心羽はカルナ使いではなく、他者の模倣(真似事)しかできないため、変身してカルナ使いを模倣してもカルナを操れるようにはならない。心羽は魔法でカルナを模した粒子、“擬似カルナ”を生成し、操作している。
擬似カルナはその性質上ほぼカルナと区別がつかないが、カルナ場を荒らさない、痕跡として残らない、その原理が物理学的に解明不可能、などの違いがある。
魔法のドレスといえどそれ自体は衣装に過ぎないので、変身中に負った怪我などは変身を解除しても治らない。
燎星心羽が持ち歩いている、変身をするために必要な魔法アイテム。読みは“スターライトクリスタル”。星光結晶は複数あり、それぞれが別の概念を宿している。
(⚠︎ストーリー中盤で解禁される情報です。)
変身のための必須条件である星光結晶が生成される条件、すなわち変身する条件は『心羽が他者から希望を託されること』。
心羽や託した側がそれに自覚的かどうかに関わらず、関わった人々から希望を託されるたびにその希望の数だけ手元の星光結晶は増えていく。